御本尊

御本尊

観音堂内部 中央の厨子に本尊・十一面観音菩薩立像、左右には四天王立像が祀られています。

木造十一面観音菩薩立像(重要文化財)

木造十一面観音菩薩立像(重要文化財)

奈良時代に遡る半丈六の巨像として貴重な遺品。榧木の一木造りで、漆箔仕上げ。像高は252.5cm、台座を含めた総高は311.5cm。頭部は小さく、やや腰高でしなやかな姿、衣紋など非常に質感豊かな像です。寺伝には奈良時代の山岳修行者越智山泰澄の作とされますが、お寺の創建以前の造像であり、当寺への伝来については不明です。
江戸時代後期の当山御詠歌に「けしほどの 願いもかのう 安祥寺 大悲の御代に 救いまします」と詠まれています。

木造五智如来坐像(国宝)

木造五智如来坐像(国宝)
京都国立博物館寄託

中央・大日如来、向かって左より不空成就如来、阿弥陀如来、宝生如来、阿閦如来の五仏。大日如来の像高は158.6cm。安祥寺の創建時に遡る像で、西暦851年から854年ごろの造像とされています。現在地より北東約1.7kmにあった上寺(山上伽藍)礼仏堂の本尊で、江戸時代以降は現伽藍の多宝塔内に安置されていましたが、多宝塔は明治39年に焼失し、本像はそれ以前に博物館に寄託されていたため難を逃れました。
真言密教の本尊大日如来を中心として、まわりに大日如来の総徳を分けて現す四仏を配したものが五仏で、一切の諸仏菩薩、明天等の根本とされます。金剛界五仏はまた、それぞれ五つの智の徳を司ることから五智如来と言われます。
五躰一具が揃って伝わる最古の五智如来像で、初期密教彫刻の最重要作例の一つとして、令和元年(2019)国宝に指定されました。

  • 四天王立像

    四天王立像

    広目天、増長天、持国天、多聞天の四天王は、仏法と国を護る諸天善神の中心的な存在で、仏菩薩のおられる須弥山を仏堂内に模して造られた須弥壇守護のためにその四隅に配置されます。安祥寺の四天王立像は、憤怒形で岩座の上に立つ姿で、観音堂須弥壇の左右に一列に祀られています。像高は152.7cmから165.5cmで、増長天を除く三体は10世紀の作と考えられていますが、寺伝では止利仏師(鞍造止利・日本最初の仏像製作者)の作と伝えています。

  • 徳川家康坐像

    徳川家康坐像

    像高は約46cm。観音堂本尊厨子の裏堂厨子内に安置。
    厨子扉の内側には日光、月光菩薩が描かれています。

  • 地蔵菩薩像

    地蔵菩薩像

    像高134cmの座像で寄木造、蓮華の台座69.3cmの堂々たる大作で、寺伝では開基恵運僧都によって中国より持ち帰られた請来仏とするが、近年の調査で鎌倉時代後半の作であることがほぼ明らかとなりました。
    地蔵菩薩は、大地のように堅固な菩提心を持ち、無仏世界の衆生を救済する菩薩であり、当山の地蔵菩薩は延命地蔵、子安地蔵とも呼ばれて古くから信仰されています。

  • 弘法大師像

    弘法大師像

    江戸時代中期の仏師・清水隆慶作と伝えられる高さ82cmの木造。弘法大師厨子の左右には平安時代の作と推定される開基の恵運僧都、安祥寺流々祖の宗意律師(第十一世)が祀られ、さらに、第二十一世興雅僧正、第二十二世宥快法印のご尊像が安置されています。

  • 蟠龍石柱

    蟠龍石柱

    昭和28年に青龍社内から、中国唐時代の京幾様式石灯籠の竿部の石柱が発見され、「蟠龍石柱」と名づけられています。
    高さ105cmの漢白玉製で、三匹の龍が彫刻されています。
    入唐僧の恵萼によって中国より請来された「仏頂尊勝陀羅尼石童一基」が上寺に建てられていたことが「安祥寺資材帳」に書かれており、この石童(幢)の一部ではないかと考えられています。
    現在は京都国立博物館に寄託。